《 ある肖像 》 村松 英子 詩 -----私は知っている 緑色の眼をした仔狐よ おまえは ずっと昔 古びた館に住んでいた サテンの花や 兎の舌が好物の 贅沢ないきもの どうしておまえは憎んだのか 自然を 太陽がのぼってまた沈む そんなことにさえ我慢できなかったおまえ あけぼのの雲をみても おまえは愛さなかった 自分のかげだけしか 房々した尾のゆれる その姿しか そうして ときどき叫び出した “あのひとの死にざまは すばらしい”と -----私はもう おまえに飽きているのだけれど おまえの臆病な眼の中の そのみどりの炎が 忘れさせる 私に ことばを もう あの古びた館におかえり という・・・・ 村松英子の初期の詩集「ひとつの魔法」の中の三篇に 三善 晃が曲をつけたこの曲集「三つの夜想」の中の 一つです。 若い詩人の初々しくも硬い自我の殻の中に純潔な情感の光と 翳がただよい溢れ、それが澪漂のように私に「三つの抒情」を 振り返らせた。 秋の気配のする高原の夜、ピアノに宿るその想いを音にし、 「三つの夜想」とした。 ・・・・三善 晃 今や全日本の合唱界をリードされ、全国で 活躍されていらっしゃる藤井 宏樹先生の 指揮に皆のめりこみ、 情感あふれる木下 亜子先生のピアノの調べにのって、気持ち よくこの曲集「三つの夜想」を歌うことができ て幸せを感じています。
by shelly80
| 2009-04-20 10:27
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